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2012年8月の4件の記事

2012年8月23日 (木)

大出雲展を京都国立博物館で鑑賞

 京都国立博物館で開催中の、「大出雲展・この夏、神話の国の物語」を8/22(水)に鑑賞してきました。古事記編纂1300年と来年に60年ぶりの出雲大社大遷宮が行われることの機に、この展覧会が開催されています。
 展覧会では、神話の世界の出雲の重要な遺跡からの数々の出土品や、出雲の古社の多くの宝物などが展示されていました。出雲のすべてが一堂にまとめて鑑賞できる絶好の機会と思い出かけていきました。
 展示品は、どれもこれも興味深いものばかりでした。古事記や日本書紀などの古文書、埴輪や勾玉などの出土品、本当に魅力いっぱい日本の古代を語りかけてくれる展示品ばかりでした。
 また近年、出雲を決定的に面白くしたものは、加茂岩倉遺跡から39個が一度に出土した銅鐸、荒神谷遺跡からこれもまとまって出土した358本の銅剣だったと思います。この驚くばかりの数の出土品の中から、銅鐸が14個と銅剣は42本が展示されています。

 そしてこの展覧会は、通常は撮影禁止の展覧会と異なっていて、一つの特定の部屋だけは撮影可能となっていました。
 その部屋にあったのは、出雲大社神殿の復元模型が一つ。1/10縮尺ながらも大社のスケールの大きさが実感としてとらえることができました。
 もう一つは、大社の古代神殿の棟を支えていた「宇豆柱(うずばしら)」の出土実物。巨大な杉の木を3本束ねて直径3mの1本の柱としていたものです。この束ねた柱の太さから神殿の規模を想像するのもわくわくするものです。
 さらのもう一つは、「勝男木(カツオギ)」の実物。これもまた、実物の大きさから神殿の大きさをその場でしばらくは想像をめぐらしていました。

 この大出雲展の開催は、京都国立博物館は9/9まで。このあと、東京国立博物館では10/10~11/25となっています。

(写真はクリックで拡大できます)

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【大出雲展・博物館入口】

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【出雲大社神殿復元模型】… 1/10の縮尺。神殿へ上る階段中央部に見える模型の人形からも神殿のスケールが想像できます

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【宇豆柱(うずばしら)】…神殿の柱の地中に埋まっていた出土実物。3本の杉の大木を束ねて3mの1本の柱としたもの

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【勝男木(かつおぎ)】… 実物。神殿の棟木に直角に取り付けられ、千木(ちぎ)と一緒に神殿の尊厳を示す象徴とされています
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(左)【宇豆柱の位置説明】
(右)【勝男木の取付位置説明】

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(左)【大出雲展案内ボード】
(右)【入場券】… 表と裏


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【京都国立博物館】… 1897年(明治30年)に帝国京都博物館として開館している

 

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2012年8月18日 (土)

ボストン美術館・特別企画展「日本美術の至宝」を観賞

120817bostonm00_2 8/17(金)名古屋ボストン美術館で開催中のボストン美術館・特別企画展「日本美術の至宝」を観賞してきました。アメリカのボストン美術館が所蔵する10万点超の日本美術品の中から、今回は国宝級といえる66作品が日本へ里帰りしての初公開をされています。名古屋ボストン美術館では、これらの作品を前期(6/23~9/17)、後期(9/29~12/9)の2期に分けて展示されます。
 公開された66作品中の名古屋での前期展示は33作品でした。ゆっくりとしたゆとりを持った配置で、入場者もそんなに多くはなかったので、混雑することもなくじっくりと時間をかけての鑑賞ができましたことは嬉しかったです。
 展示品の中でも圧巻だったその一つは、「平治物語絵巻 三条殿夜討巻」でして、今年のNHKドラマ「平清盛」を6月放送で見た平治の乱が、リアルな戦さ場の情景がひしひしと迫ってくる感じで興味深く観賞しました。また、そのほかのものでは、「吉備大臣入唐絵巻」の遣唐使で唐へ行った時の話の面白さ。もう一つは、江戸時代中期の画家・曽我蕭白(そがしょうはく)の「雲龍図」は高さ165㎝、幅10m85㎝のむちゃくちゃに大きい龍の絵でした。絵の大きさもさることながら、飛び出してくるような力強さと愛嬌のある龍の顔は、絵の前から離れるのが惜しい感じで、置かれている椅子にしばらく座って鑑賞していました。
 この迫力ある作品の数々の実際をまだご覧になっていない興味のある方は、是非とも展覧会をご覧いただけたらと思います。9月下旬からの後期展もまた出かけたいと思っています。東京での展示は終了していまして名古屋のあとは、九州国立博物館と大阪市立美術館で来年開催される予定です。

 ボストン美術館所蔵の日本の美術品のことについて触れます。このような10万点超の日本の美術品がどうして海を渡ってしまったのかということなのですが、それは仕方がないことだったようです。明治維新ののち、「廃仏毀釈」の嵐が全国を大混乱にしていたということでした。貴重な仏像等はどんどん破壊され焼却されるとかで、美術品の価値観が全く異質な一時代だったといえます。また、大名家等で所蔵していた大切な絵画も同じで、二束三文の価値で放出されていたようです。その中で、これらの価値を認めた欧米の金持ちがどんどん買い求めていったということでした。ボストン美術館の所蔵品も同様に買い求めていかれたものといえます。
 その結果、いまの時代になってこれらの貴重な美術品が日本に存在しないことは誠に残念なことです。しかし、思えばこのような海外のコレクターのお蔭で、今の私たちがこれらの作品を鑑賞できるということになるわけで、海を渡って大切に保管されたことをむしろ喜ばなければならないというように思えます。

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【名古屋ボストン美術館】

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(左)【ボストン美術館・特別企画展「日本美術の至宝」】案内ボード
(右)【チケット売り場】


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(左)【入場券】…表と裏)
(右【「日本美術の至宝」ポスター】…館内掲示の前期/後期展示ポスター

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2012年8月11日 (土)

742段を登って参拝・太郎坊宮

 8月の初め、滋賀県東近江市の「太郎坊・阿賀神社」を参拝してきました。標高350mの赤神山(太郎坊山)の中腹に大きな岩の上に神社本殿があるのですが、山のふもとの二の鳥居からは742段(距離326m)の表参道階段を登ります。ゆっくりと一段々々と石階段の感触を確かめながら楽しく登ってお参りしてきました。

 神社の創始は1400年前、聖徳太子によるものだそうです。そして「太郎坊宮」というのは、京都鞍馬山の次郎坊の兄、太郎坊天狗が神社を守ると言われていることによります。
 祭神は「正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)」。天照大神の第一皇子神で神武天皇の高祖父にあたります。

 この赤神山は山全体が岩ばかりで、本殿の周りには巨岩、怪石が散在しています。そして、本殿前には神力によって大きな岩が左右に開いたといわれる「夫婦岩」という巨岩があります。悪しき心の持ち主や嘘つきな人がこの岩の間を通ると岩に挟まれてしまうといいます。 また、そのほかに珍しい石を見つけました。その一つは、「さざれ石」。君が代に歌われている石です。もう一つは、ここでも義経にいわれのあるものがありました。「義経腰掛石」です。鞍馬を出て奥州へ逃れる途中にこの神社に詣でて源氏再興を祈願したときに休息で腰かけした石だそうです。
 そして、本殿前から眼下に広がるのは、万葉集にも詠われている近江の蒲生野の美しい景色が一望できるのがさわやかでした。本殿を参拝したあとは、切り立つような岩に張り付くように作られた裏参道の狭い石階段を下って、途中からもときた表参道の石段に戻り山を下りました。一の鳥居からお宮さんを参拝してもとに戻るまでの往復時間は、1時間40分でした。

(写真はクリックで拡大します)
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(左)【太郎坊宮・一の鳥居】… 鳥居の向こうの山が、太郎坊宮のある赤神山(太郎坊山)
(右)【太郎坊宮・参道】… 一の鳥居より桜並木を800mほど。春は桜がきれいでしょうね

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【太郎坊宮・二の鳥居】… 正面の岩山の中腹に本殿があります

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【太郎坊宮・参道階段(1)】… 742段の石階段の始まり。本殿まで326m

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(左)【太郎坊宮・参道階段(2)】… 本殿まであと200m
(右)【太郎坊宮・参道階段(3)】… 本殿まであと160m

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(左)【太郎坊宮・参道階段(4)】… 本殿まであと110m
(右)【太郎坊宮・参道階段(5)】… 本殿まであと残り60m

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(左)【さざれ石】… 「君が代」に歌われている「さざれ石」
(右)【義経腰掛石】…義経が、鞍馬を出て奥州へ逃れる途中にこの神社に詣でて源氏再興を祈願したときに休息して腰かけしたという石

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【夫婦岩(1)】… 大きな岩石が二つに開いた岩の入り口

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【夫婦岩(2)】…二つに開いた大きな岩の間の通り道。通路の幅80㎝、長さ12m、岩の高さは10m以上。右が女岩、右が男岩

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【太郎坊宮・本殿】…祭神は「正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)」。勝運綬福の神様です


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【近江・蒲生野の展望】…本殿前から眼下に広がるのは、万葉集にも詠われている近江の蒲生野の美しい景色が一望

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2012年8月 3日 (金)

義経元服の地を訪ねて

 7/31(火)、義経元服の地を訪ねてきました。滋賀県竜王町の鏡の里にその遺跡が保存されています。NHK大河ドラマ「平清盛」でも、多分まもなく紹介されるのではないかと思っています。

 義経元服の地となったのは東山道・近江の国・鏡の宿。鞍馬を脱出して奥州平泉へ向かうことになりました牛若丸に供をしたのは金売り吉次とその手下の一行。そしてこの鏡の宿で長者の屋敷・白木屋に泊まることになりました。しかしその夜、平家の追手が迫ってきているという知らせを受け、稚児姿では見つかりやすいのですぐに髪を切り烏帽子を着けて東男(あずまおとこ)に身をやつすために元服することを決意したのでした。
 宿の白木屋の近くの烏帽子屋に源氏の左折れの烏帽子を作らせました。そして、鏡池の石清水を用いて前髪を落とし己の侍姿を池の水に映し元服をしたと伝えられています。

 今もこの鏡の里には「元服池」といわれる鏡池や、元服の時に使った「たらいの底」、烏帽子を掛けたとされる「烏帽子掛けの松」などが残されています。

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(左)【元服の地の鏡神社】
(右)【元服の地の鏡神社本殿】… 牛若丸は元服ののち、鏡神社に参拝して「源九郎義経」を名乗ることにしました


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【烏帽子掛けの松】…鏡神社に参拝するときにこの松の木に烏帽子をかけたそうです

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【烏帽子掛けの松・説明板】

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【元服池】… 鏡池の石清水を「たらい」に入れて、その水で前髪を剃り落したそうです。その時に使った「たらい」は底板が鏡神社に保存されています

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【元服池説明板】…
クリックで拡大してお読みください

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(左)【義経宿泊の館跡】…長者・澤弥傳の屋敷「白木屋」の館跡
(右)【義経宿泊の館跡・説明板】

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